ナイキの人気シリーズである「ズームペガサス」。今回で38代目になるロングセラーであり、シューズの構造もかなり進化してきています。
特に2017年のBreaking2以降の厚底ブームの影響により、ペガサスは以前よりもミッドソールが厚くなってきています。
トップランナーのアップシューズとして使われることが多いこのシューズを実際に履いてみたので、レビューを紹介します。
エアズームペガサス38の第一印象
色々なシューズを履いていますが、実はペガサスを買ったのは今回が初めてです。最初の印象は「かなり大きい」です。
全体的にボリュームがあり、ミッドソールは初期のズームフライと同じくらいに分厚いです。(実際にはペガサスの方が分厚かったです。)
当然ですが、レーシングシューズと比べると重いのですが、手に持ってみた感覚はそこまで重さを感じるわけではなく、足入れしてみると重さは気にならないほどでした。
エアズームペガサス38の特徴・仕様
ここからは、エアズームペガサス38の特徴や仕様など、マテリアルの部分について紹介していきます。
エアズームペガサス38の基本仕様
●重量 :255g(25.5cm)
●ドロップ:10 mm
特徴①:弾むミッドソール
ペガサスの最大の特徴は、分厚くクッション性が高いのみかなり弾むミッドソールです。軽量で「びょーん」と弾み、耐久性がある「Reactフォーム」を使用しています。
さらに、エアバッグ構造の「Zoom Airユニット」が前足部に搭載されているので、踏み込み・蹴り出しの瞬間に大きな弾力・反発を感じます。
シューズのマテリアルの場合、革新的な構造だったとしても、実際に履いてみると「よくわからない」ということがよくあります。しかし、ペガサスの「Zoom Airユニット」はかなり存在感があり、目立っているので誰でも気づきやすいと思います。
走るたびに「ぎゅむ、ぎゅむ」と音がなる感触があるので、慣れるまでは違和感があるでしょう。
ただ、これが跳ねるように反発してくれるので、しっかりとした作りのアップシューズでも、短い距離のスピードは出しやすいです。
特徴②:フィット感が高いアッパー
今までのシリーズよりも前足部が幅広になっており、つま先を自由に動かせるスペースができています。シューズ全体のフィット感は高いですが、前足部が少し広がっているので足を広げてしっかりと母指球で蹴り出せるでしょう。
ペガサス37は比較的足型が細めに作られていたので、窮屈に感じる方が多かったようですが、ペガサス38では改善されてより多くの方でも快適に履けるようになっています。
履いてみたサイズ感
ナイキのシューズやスパイクは足幅が狭く感じることが多いですが、ペガサス38は通常のシューズサイズでフィットします。
ただ、アッパーの生地は通気性に優れているものの、厚めに作られているので結構暑苦しく感じます。厚い生地に包まれることでの窮屈さは感じるかもしれません。
実際に、ペガサス37のシューズタン(ベロ)はかなりペラペラな作りでしたが、ペガサス38のシューズタンはかなり肉厚です。
エアズームペガサス38のレビュー
ペガサス38を実際に履いて感じたのは、「Zoom Airユニット」の存在感とアウトソールのグリップです。写真では分かりにくいですが、アウトソールの凹凸はかなりしっかりしていて、路面をしっかり掴んでから蹴れる感覚があります。
実際に走ってみて、キロ5分前後のスピードであれば問題なく走ることができ、スピードを上げてもキロ4分くらいまでであれば対応できそうです。
現役のときであれば、キロ3分40秒くらいでしょうか。それよりも速いスピードになると少し重さが気になってくると思います。
普段のジョグ・ロングジョグ、アップシューズとして使いたいシューズですね。
エアズームペガサス38の総合的な評価
個人的には、分厚くて暑苦しいアッパー以外の評価はかなり高いです。一言で表現するなら「夏に履きたくない万能なシューズ」です。
ペガサス38のフィット感は生地に厚みを持たせていることで生まれていると考えられるため、難しい話なのですが、もう少し薄くして欲しいというのが本音です。
※ペガサス37→ペガサス38はアッパーのみの変更なので、自分には薄目に作られているペガサス37の方が合っていたかもしれません。
とはいえ、ジョグ→流しを快適に行えるシューズなので、かなり重宝しています。
おすすめの人
ペガサス38は初めてランニングシューズを購入する方から、走行距離が長くクッション性があるシューズを求める上級者までおすすめです。
冒頭の通り、初期のズームフライよりもミッドソールは分厚いので、かなりクッション性が高いです。脚がまだできていない初心者でも快適に走ることができ、怪我を予防したい上級者ランナーにも適しているでしょう。